「まさかこんなお上品な女の子が祐樹と同じ学校の、しかも同級生だとはねー」



ほんと信じらんないわよ、と言いながらココアを飲む姉さん。



でも、俺もホントにそれにはビックリ。正直、いたっけこんな可愛い子?と思ってしまった。しかも、照井さんのほうは俺のことを知っていた。実は同じ授業の日があるらしい。



「ま、それはいいとして、照井さんは、お兄さんのマンションを探してたのよね」



「そうなんです…1回だけ来たことがあって…でもなんか暗くって迷ってしまって。。」



「でもこの近所なんでしょ?住所とか分かる?」



「あ、はい」



照井さんは、小さなピンク色の手帳を取り出してあるページを見せてきた。手帳にハート型のチャームが揺れる。



「あ、近そうねホントに。お兄さんも心配してるだろうし、祐樹、あなたすぐ送ってってあげなさいよ」



「そーだね。照井さん、良かったら車で送ります」



「い、いいんですか。。申し訳ないです。。」



「当たり前よ!こんな弟、車動かすくらいにしか役に立たないんだから!」



がっははー、と豪快に笑ってるけど…いやいや姉さん、照井さんヒき気味だからね。。