今更こんなのを渡されても、どうしろって言うんだ。



俺が避けてたのは事実。

それは美佳を傷つけた。

もう取り替えがつかないんじゃないか……

そんな考えが頭の中を回り続けた。


今日の行動は、3日間考え続けた結果の行動。



逃げずに、美佳を救いたい。助けたい。それが俺にしかできないのならなおさら。



美佳を傷つけた。俺はどうなってもいい。


………美佳の追いかけてくる音がする。


息を切らして、薬の副作用でしんどいはずなのに……


「あらにぃ!」

美佳の声に俺は静かに振り返った……