「…みんなと一緒じゃなきゃ…今日じゃなきゃ意味無いのに…」

そのまま眼を覆い隠され、わたしは涙を流しながら眼を閉じた。

…幼稚園の時からいっつもこうだ。

生まれ付き、病弱体質の為、まともに学校にも行けない。

それは小・中・高校に上がった今でも同じで…。

せっかく私服で行けるってことで、新しい服も買ったのにぃ…。

「いいから寝てろ」

わたしは幼馴染の彼の腕を掴んだ。

「…行って良いわよ」

彼は父さんの秘書の息子。

同じ歳のせいで、小さい頃からずっとわたしの面倒を見てくれている。