夏莉がそう言うと、健ちゃんは「はーい!」と元気よく手を挙げた。





「健太郎」




龍美が唐揚げを口に入れながら、健ちゃんを手招きする。





「なぁに?」


健ちゃんが、テクテクと私たちに近づいた。

すると、


龍美が私と夏莉、正樹さんと一瞬目を合わせコクッと頷く。







ああ、ハイハイ。

あの作戦ねっ




「健太郎。今日はお前に、渡すものがあるんだよ」

「――わたす物?」


健ちゃんはキョロキョロしながら、私の膝のうえに座る。





「へへ、サンタさんから健ちゃんに預かりものがあるんだよ♪」