ガチャ!




勢いよく家のドアを開け、ブーツを雑に脱いだ。






「あれ?忘れ物………って、ちょっと志乃!?」


お姉ちゃんが台所で洗い物をしながら驚いていたけど、そんなの気に止める余裕なかった‥

お姉ちゃんと話す気力も、まったくなかった。




龍美の‥

あの悲しい顔が頭に焼き付いて、涙が止まらなかった。


自分の部屋で‥

うわんうわん泣いた。







お姉ちゃんが私の部屋のドアを、何度も叩いていたけど‥私はその日部屋を出ることはなった。


龍美からも、連絡はなった。