「私ね‥赤ちゃんができないんだって」


龍美の声を遮るように、できるだけ明るい声で言った。


龍美は「え……」と、驚きを隠せない様子。





いいや、もう‥


龍美に嫌われちゃっても、もし…結婚取りやめになっても‥

いつか話さなきゃいけないんだから、今話した方がいいよ。






「私の体はね、子供ができない体みたい。私の体は、精子を拒否しちゃうみたい。ホント笑っちゃうよね…だって…」

「…何でそんな顔してんの?」


え………





今度は‥

龍美が私の声を遮る。




ゆっくりと龍美の方を見ると‥龍美はすごく悲しい顔をして、私から目を背けていた。