「よう。病院終わった?連絡ないから、迎えに来ちゃった」


私の元に駆け寄る龍美。





「あ‥ああ、ごめん。ちょっと慌ただしくてさ…携帯みる余裕なかったんだ。すぐに準備してくるから待ってて!」


私は龍美から逃げるように、アパートの階段を勢いよく駆け上がり家へ入った。





龍美に何て言えばいいの?

『子供ができない』なんて言ったら‥嫌われちゃうかな?


なにもかも怖いよ……





涙をグッと堪えながら、私は龍美ん家に泊まるしたくを始めた。

とは言っても‥


自分の着替えや日用品は、ほとんど龍美ん家に置いていて‥したくなんか着替えるだけ。