「・・・・」


お姉ちゃんの瞳が、少しだけ潤んでいた。





「引越し先はこのアパートで、荷物を運んで片付けが一段落したあと…俺と有紀は床に座りながら、缶ビール飲んでたんだ。志乃ちゃんは疲れたみたいで、寝ちゃってたんだけど……」

「恥ずかしい…」


お姉ちゃんがそっぽを向く。

私と龍美は、亮ちゃん一点に注目している。





「そんで、俺が有紀に告ったわけ♪『これからは二人で頑張ろう』って。そしたら有紀がさ、超カワイイ顔して『うん』って言ってくれて。そこで俺らは“初ちゅう”したんだー」