「キャバクラは時給がいいし、夜働けるから……専門学校時代は、ずっと働いてたのよね」


お姉ちゃんは、食べ終わった食器を重ねながら言った。





「で‥。有紀が専門を卒業して、美容師として就職先が決まって、やっと金も貯まったし、親戚の家から出られるって時…俺は引越しを手伝いに行ったんだよ」



片思い期間、長!





「有紀はあんなに文句言われていじめられた親戚の人にさ、志乃ちゃんの手を引きながら、何度も何度も頭を下げてて……俺はそんな有紀の姿を見て『強い女だな』って思ったよ。もっともっと、有紀の事好きになったんだ」