……!


「有紀は親戚の家に世話になってたからさ、肩身が狭い想いをして、よく小言言われたり…高校生でバイト二つもやってんのに、文句言われたりしてたんだ。有紀はそんな生活に堪えられなくて、家を早く出たかったんだよな」


亮ちゃんは優しい顔をして、お姉ちゃんの背中を摩った。

お姉ちゃんは亮ちゃんに、ニッコリと笑顔を向ける。







「俺は、有紀の家庭の事情を知ったその日から…有紀とよく話すようになって……有紀の愚痴を聞いたりさ、有紀がバイトの日は志乃ちゃんの面倒みてたりしてたんだよね」