泣きながら‥?



「そしたら、有紀が泣きながら俺に気付いて『どうしたの?』って俺が聞いたら…有紀が俺に抱き着いてうわんうわん泣いたんだよね」

「あ――恥ずかし」


お姉ちゃんが耳を両手で塞ぐ。






「俺はとりあえず、近所の公園に有紀を連れていって、有紀が落ち着いて来た頃『何かあったの?』って有紀に聞いたらさ……有紀が『もう家を出たい‥』って俺に言ったんだ……」

「・・・」



!?

「それから有紀は、公園でしくしく泣きながら、両親が事故で亡くなったことと。歳が離れた妹が一人いること。そして…俺が今まで有紀の家だと思ってた家は、親戚の家だってことを聞いたんだ」