「また、ってなによ。亜子。」


不機嫌そうにいうわたし。


「だって・・・・笑」


だって、ってその先いいなさいよ・・・。先輩たちも笑ってるし。


「『けんかするほど仲がいい』って言うじゃん」


「はあっ?もういいもん!!亜子なんか!!」


「ごめんって  笑。早く楽器片付けて帰るよ。」


拗ねている私をほったらかして淡々と楽器を片付ける亜子。


「え、ちょっとまってよぉ」


焦って楽器を片付けていると誰かに頭を叩かれた。


振り向かなくたって犯人はわかる。だから後ろ足でそいつの足を引っ掛けてやった。


「うぉ!!」


ガタッッ!!!!!ドンッッ!!!!!!


見事にケースごと床へダイブした高永康介。


「いってぇー。なにすんだよ!」


「え?どうしたの?何もないところで転けちゃって。(笑)」