『・・・小川?』


そこにはいつもの元気な姿でもなく、あの日の優しく頼もしい姿でもない。

どこか弱々しそうで肩を上下に動かしながら大きく呼吸をする小川の姿。


やっぱり、熱とかあるのかな?


『・・・とっ、とにかく!布団に寝よっ!?』


そう言って自分の肩に小川の片手を回し『失礼します』と言いながら家の中に入った。


静かで家には誰もいないみたいだ。


『部屋どこ?』


「そこ、右のドア」


苦しそうな声の小川。


あたしは急いで小川の部屋へ入っていった。


部屋のドアをあけてすぐに目に映るベッドめがけて小川を連れてく。

ベッドの前に来て少しゆっくりめに小川をベッドに乗せた。


『ふう・・・!?』


なんとか小川をベッドに寝させて掛け布団をかけて一呼吸しようとした時。


急に布団から手が伸びてきたと思えばその手に腕をがっしりとつかまれ、そのまま強い力で引っ張られた。


『・・・えっ、何!?』


いきなりのことに焦ったあたしがあたたかい何かに包まれているような感覚で、閉じてた目を開けるとそこはさっきと違う光景が広がっていた。


・・・もしかして・・・