「会えたか?城之崎大雅に」



「へ?何?どういうこと?」



「あの店におったやろ?」



「えええ?なんで知ってんの?何?お兄ちゃんって大雅の何なん?」



「大雅は、俺の彼氏。俺と付き合ってんねん」



………嘘やん。

一瞬想像してもうた。


外見的には結構似合う。

って!!


そんなん思ってる場合じゃなくて。




「あほちゃう!何言うてんよ」




「ははははは。お前に城之崎大雅って名前聞いてすぐにツレに一斉送信でメール送ったんやん。そしたら、あの店でバイトしてるでって聞いたから、お前にDVD返しに行ってもらった。なんて優しいお兄ちゃんなんやろう、俺って」




うっそーーー

あの短時間に?




「じゃあ、もしかして?」



「DVDを一個入れ忘れたのもわざとやけど……それが何か?」




私はお兄ちゃんの背中を思いっきり叩いた。