店を出て、ダッシュで家に帰った。




「ちょっと!!お兄ちゃんの変態!!あほちゃうか!なんであんなにいっぱいエロいDVD見てんの?しかも、一個入れ忘れてたし!!めっちゃ恥ずかしかってんから!!」





お兄ちゃんはリビングのソファでふんぞり返って、雑誌を読んでる。



「光貴も発情期やね。かわいいんやから」



台所におるお母さんは、お兄ちゃんを見てからかった。


光貴ってのはお兄ちゃんの名前で、ミツキって読む。


バリバリ昭和の、商店街が似合う両親やけど、ネーミングセンスだけはなかなかいい。



「おかん、うるさいねん!!」



お兄ちゃんは雑誌を私に投げた。



「あほか、お前!!おかんの前で何言うとんねん!!」


「私を食べて、パート4!!!DVD延長料金取られんで!!」




私はさっきの仕返しに大声を出した。



「ちょっと来い!!」



私は体の大きなお兄ちゃんにつままれて、部屋に連れて行かれた。




でも、まぁ……恥ずかしい思いしたけど、お兄ちゃんのおかげで大雅に会えた。



話せた。


いじめてもらえた。