走って学校に戻る。




4階資料室。
という名の
死の世界。






―――バンッ



「いらっしゃいませ。」





また同じ笑顔で
ほほえんだ。




「さっき、
 中山有紗をどうしたの?」

「どうした、と申しますと?」

「殺したの?」

「あなたの思うとおりにしました。」

「思う・・・」

「はい。」

「消した・・・」




女性は黙った。



「早く元に戻してよ。」

「何故ですか?」

「こんなことになるなんて
 思ってなかったの!」

「思ってたから名前を
 伝えたのでは?」

「信じてなかった。」

「終わったことです。」

「早く中山を戻して!」