「やっぱりゲン(仲間からはこう呼ばれている)かよ!」
「お前かわいい顔してっけど、変に色気があるもんな。どうやって落としたんだよ?」
谷の言うように、幸い俺は容姿にはそこそこ恵まれていた。
身長は170センチと、それほど高い方ではないが、顔は自分でいうのも変だけれど「母性本能をくすぐるようなかわいい顔」をしているようだ。昔は女みたいな顔だとからかわれ、あまり好きではなかったけれど、今となっては感謝している。
勝因はもう一つあるのかもしれない。俺は派手な出で立ちの奴らと連んでいるが、遊んでいるふうには見えないようにしている。髪型には気を遣うけど髪は染めないし、制服も着崩してはいたけれど、それほど派手な感じではなかった。
中身はどうあれ、チャラく見える男に誘われるよりも、好印象を与える男が誘った方が、女も心を開きやすかったのかもしれない。
「たまたまだよ。運がいいだけ」
「またまた~! ホントはすっげ~テクニックを持ってんじゃね? あ~あ! これでお
前も童貞卒業かよ!」
羨ましそうな仲間の言葉を、俺はただ笑って流した。
わざわざ報告することでもないと言わないでいたが、俺はとっくに『経験者』だった。
「お前かわいい顔してっけど、変に色気があるもんな。どうやって落としたんだよ?」
谷の言うように、幸い俺は容姿にはそこそこ恵まれていた。
身長は170センチと、それほど高い方ではないが、顔は自分でいうのも変だけれど「母性本能をくすぐるようなかわいい顔」をしているようだ。昔は女みたいな顔だとからかわれ、あまり好きではなかったけれど、今となっては感謝している。
勝因はもう一つあるのかもしれない。俺は派手な出で立ちの奴らと連んでいるが、遊んでいるふうには見えないようにしている。髪型には気を遣うけど髪は染めないし、制服も着崩してはいたけれど、それほど派手な感じではなかった。
中身はどうあれ、チャラく見える男に誘われるよりも、好印象を与える男が誘った方が、女も心を開きやすかったのかもしれない。
「たまたまだよ。運がいいだけ」
「またまた~! ホントはすっげ~テクニックを持ってんじゃね? あ~あ! これでお
前も童貞卒業かよ!」
羨ましそうな仲間の言葉を、俺はただ笑って流した。
わざわざ報告することでもないと言わないでいたが、俺はとっくに『経験者』だった。