「え…エリナさん…待ってよ……エリナさんの…服……シワに」

いつもより激しい攻撃に、俺はキスで荒くなった呼吸で途切れ途切れに言葉を発しながら、ひとまずエリナの動きを止めようとした。

「そんなの構わないわ」

しかし、すでにヤル気モードのエリナは、言葉通りそんな制止も気にせずに俺の服をたくし上げ、滑らかな手つきで俺の体をなぞる。

エリナからの激しいキスを受けながら、彼女とのキスが頭をよぎる。

「……エリナ」

自分の気持ちを紛らわすようにエリナの名を呼んでみた。

でも逆に彼女の名前が頭に浮かび離れなくなった。

本当に呼びたい名前。

本当に抱きたい女(ひと)。

自分が本当に求めているのが誰なのこということを、はっきりと思い知らされる。