彼女と会うときには不思議と眠っていた『男としての俺』が、一気に目を覚ます。

抵抗する彼女の腕を押さえつけ、舌を強引に彼女の唇にネジ込み、深く激しいキスをする。

鼓動が激しさを増す。

俺を男として見て欲しい。

もっと彼女を知りたい。

彼女を抱きたい。

「や……」

必死に抵抗する彼女の首筋に唇を移動させながら、腕を押さえつけていた片手を離し、セーターの中に滑り込ませようとした。しかし、彼女は自由になった片手で俺の体を精一杯の力で押し戻して

「やめて。お願い」

と、真っ赤な顔をして涙で目を潤ませながら俺を見た。

思わぬ彼女の反応に、俺は高ぶった気持ちと荒くなった呼吸のまま思わず

「なんでだよ……俺とヤリたくねぇのかよ……」

と、彼女に問いかけた。