「じゃあさ、写真撮ろうよ! はじめて記念!」

そう言いながら、この幸せいっぱいの雰囲気を写真に収めるためにケータイを取りに行こうとした。

ところが、思い切り彼女に拒否されてしまった。

「嫌よ。写真なんて。恥ずかしいもの」

「写真欲しいよ! 2人の写真! 撮ろうよ~!」

馬鹿みたいに駄々をこねてみる。

俺がどうしても写真を撮りたいのには理由があった。