自分の責任で子供ができない体になってしまった、というだけでも相当苦しんでいるはずなのに、彼女にはもっと深い闇があった。

彼女を苦しめている一番の原因。

それは『旦那の存在』だ。

なかなか妊娠ができないのは、過去の中絶が原因ではないかと思っていただけに、彼女はきちんと調べることを避けていたらしいのだが、それでも原因をはっきりさせなければいけないと思い立って、結婚して5年目の春に1人で病院に足を運んだ。

彼女は自分の体の状態を知ったとき、「子供なんていなくても、2人で過ごして行くのもいいじゃないか」と、いつも大きな愛情を持って接していた旦那に自分の過去も含めて正直に話すべきだと考えたそうだ。

「この人なら、分かってくれる」「受け入れてくれる」と信じて。

実際、話をしたときは旦那も冷静に話を聞き、その事実を受け止めてくれたように見えたらしい。