部屋の様子はドアで見えないが、きちんと整頓されているのだろう。すぐにCDを持って戻ってきた。

「はい、これ」

「ありがと」

差し出されたCDを受け取らず、挑発的な視線で櫻井の顔を見つめてみる。

「あの……」

俺の視線に動揺し、櫻井は落ち着かないように視線を泳がせていた。

俺はふっと笑うと、どうしたらいいか分からないようにしている櫻井の手をつかみ取り

「お前の手……柔らけぇな」

と言いながら、ゆっくりといやらしい手つきで撫でた。

櫻井は反射的に手を引っ込めようとしたが、その手を逃がさないように強く握り、そのまま倒れ込むように櫻井に体を寄せる。

「む、向井くん!?」

「なぁ、櫻井」

驚きで固まっている櫻井の耳に軽く舌を這わせ、そのまま囁く。

「ヤラせろよ」