「失礼します。」 会長室に社長が居ることを知った私は軽く一礼し、会長の後に着く。 「そこでもお座りなさい。」 「はい…」 私は社長の前に腰を下ろした。 「早速ですが、結婚、いや婚約の話を進めましょう。」 社長の声に手の震えが収まらない。