実は昔彼が学生だったころ一人の女性をある男性と取り合いになってね、その相手の男性っていうのが若手の議員でそいつは力を持っていた人でね。
無理やり彼からその女性を引き離そうとしたんだ。その彼女の親っていうやつも欲が深いやつでね。議員とその彼を結婚させたがったんだ。」「ふーん」「彼女もまだ学生で4年生だったかな、卒業まじかだった。」「それで、駆け落ちしたんだ二人で」「駆け落ちずいぶん時代錯誤な話だよね」「そうだろ」「時代錯誤だろ」「大体がいいなずけっていうのも時代錯誤だよな」「それで彼と彼女は心中未遂起こしたんだ」「相手の議員が追いかけてきて、それで一緒に海に身を投げたんだ。ただ女性は死んで彼だけ生き残った。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そこまで聞いて真美は絶句した「いまだに彼は政治が嫌いでね」「つき命日には必ずそこの場所まで言って花を手向けてるっていう話だ」「そんな過去があったんだ」「バーのマスターって情熱的な人なんだよねたぶん」「すごく」「うん」「情熱的だね彼は」「その後、大学を彼は中退して相当荒れてたよ。」「でもかわいそうバーのマスターが・・・」「そうだね、彼に落ち度はない、いきなりいいなずけが現れて無理やり嫌がる彼女と結婚しようとしたんだから」「でもまだ彼女の親は彼が娘を殺したんだと思っているからね」「悲しい話だよね」「彼のせいじゃないのに」「なんでなんだか彼と付き合う女性は不幸になるんだ」そのジンクスのせいかな、「俺が真美ちゃんに彼と付き合うなといったのも」「大丈夫私は運強いし死んだりしないから」「それにいいなずけなんていないし」「まあ、そうだけど。」「苦労するぞあの男は・・・真美ちゃんが憎くていってるんじゃないんだ」「まだ彼は死んだその女性を忘れてない」「亡霊を引きずっているんだ」「だから彼は生きてる女性を愛せないんだよきっと」「だから真美ちゃんともし万が一結婚しても幸せになれない」「私の愛の力できっと忘れさせてあげる。
「無理だよ、彼は心にものすごく大きな傷を背負っている」「ちょっとやそっとの愛じゃ無理だ」