(3時になった)あたりは真っ暗丑三つ時ってこういうの言うんだ。
ボーンボーンボーン近くの鐘の音が響き渡る。気味悪いよね本当に裕子ちゃんの幽霊みたいで・・・・・「ピンポーン」「ピンポーン」
中でばたばた走る音がする、子供がぐずって泣いているようだ。「子供いたんだね」「あれは孫でしょ」ついに豪田が玄関に見えた、「誰だこんなに夜遅く、失礼じゃないか」(昼間のことはすっかりいたずらだと思ったらしい)「ピンポーン」「ピンポーン」チャイムが鳴り響く。そこへ倫子が現れた、豪田は真っ青になった「裕子!」「裕子なのか本当に」・・・・・「許してくれ裕子」「お前は事故で死んだんじゃ」「いいえあの事故で本当になくなったのだけどあなたにどうしても会いたくて出てきました」
「寒い、悲しい、あなたもこちらの世界に一緒に来て一人じゃさびしい」(さすが演劇部迫真の演技だった)「許してくれ、俺がお前を追い詰めたんだ・・・なんでもする許してくれ」「じゃあ長野にある私のお墓参りつき命日に一ヶ月に一回会いに来て」「お葬式にもあなたは来てくれなかった」「お墓参りもまだ一度も来てくれてない」「私すごく寒いしさびしい、さびしい・・・・」「約束を破ったら貴方をあちらの世界に連れて行くから」「わかった約束する、決してお前がにくくて追い詰めたんじゃない。ただ俺はとても疲れていたんだ会社も思うようにいかなくなり・・・甘えてたんだお前に」「悪かった許してくれ」豪田は涙目になってへなへなと地べたに座り込んだ。
(急に倫子は恐ろしい形相から柔和な顔に戻り、「わかったわその代わり必ず約束したわよ、つき命日に必ずお墓参りするって」「もうこれからここにはこないからさようなら・・、3年間ありがとう」「私の分までお孫さんたち大切にするのよ」・・
その件があっていらい、新聞に豪田社長が心臓で倒れて入院したとの記事が新聞に載った。「やった復讐できたじゃない」「ちょっとやりすぎたけど」「これで裕子ちゃんも浮かばれるね」「うん」「私たち本当に仲のいい友達だったものね」「うんそうだよ」
その晩、星を見ながら天国の裕子ちゃんに向かって祈りをささげた。
「さようなら成仏してね」「後100年くらいしたら私も行くから」「100年て何歳まで生きる気なの?」www