マンションについた、雅の車のドアがスーッと開いた。「どうぞついたわよ」「今日はありがとうございました、撮影の仕上がりが楽しみです」「そうね今日は気合が入っていたものね」「よくがんばった」あの寒い撮影室の中でノースリーブのドレスで良くがんばった・・・「風邪ひくといけないから暖かくして寝るのよ」「はいわかりました」
そういって雅は帰っていった。ガチャ、玄関を開けるとポトンとポストから一通の封筒が落っこちた、「真美ちゃんへ、裕子より」真美は一瞬ぞっとした・・・幽霊からの手紙?気味が悪かった・・・・・おそるおそる封を開けてみた《こんにちは、この手紙を真美ちゃんが読むころにはもう私はこの世にいないでしょう、びっくりさせてごめんなさい。ずっと真美ちゃんのことが好きでした。でも私が死んだのは真美ちゃんのせいじゃないからね、実は不倫をしていてその子がお腹の中で死産してしまったの・・・・それでつらくてつらくてずっと泣きっぱなしだった。それを彼に話したら、「俺のこじゃないだろって冷たく突き放されて」「彼ね大きい会社の社長なの」「年だってもう50歳の人なんだ」「お金が無いうちに育った私はそういう人に頼って学費だしてもらうしかなかったんだ、家私立でしょ・・」「ずっと隠していてごめんね、これこの手紙郵便局にあらかじめ指定した日にちに届くようにしてあったの、幽霊からの手紙じゃないよ・・もうなんどもリストカットして、でも本当にその人のことが好きだったんだ私。で、死産っていうことが目のあたりにしてつらくて生きていけなかった、彼に捨てられたんだ私、お願いがあるの彼に復讐してほしい》どういう手をつかってもいいのただし殺すことだけはしないで。許せないんだ彼が最初、私のこと若いからっていうことだけで近づいてきて、お金は確かに出してくれたけどでもそれだけだった。彼のことを本当に私愛してたから家族になりたいって思って介護ヘルパーまで受験して彼の老後みてあげようと思っていたのに。捨てられて、彼は傷つけた。ごめんね幽霊がこんな手紙だして真美ちゃんに復讐を頼むなんて・・・・真美ちゃん本当に生きているときは良くしてくれてありがとう、天国にいるけどいつまでも友達だよ。映子さんにもよろしく。
そう手紙は締めくくられていた。