あの手帳の人にもう一度会いたいなんとなくそんなことをふと思った、少し影のある人だったななんて思い出していた。影のある人だった・・・でもすごく黒目がちの目が印象に残っていた。でもどうやって・・・・そんなことをぼんやり考えていたら友達にばったりあった、ねえこの先のバーがあるんだけど今日そこ開店するから行ってみない?
「バー?」「そうだね、最近お酒なんて飲んでないしいいかも」友達の名前は映子といったよくゼミで一緒になって馬鹿騒ぎする相手だ。「何時から開店?」「うーんと6時半だから7時ごろ待ち合わせしない?」「うんいいよ」「7時ね」
約束を終え、帰宅した。やっぱりなんだかあの手帳の人が気になるとても・・もう一度だけ会いたいなもう一度でいいから。
言い忘れたが、真美の実家は栃木にあってここには上京しているので一人暮らしである、身支度を整えながら今日ははじめてのところだから黒いジャケットと赤いワンピースを着ていこうと思った。そうとう目立つ赤と黒なんて・・・・・・・・・赤と黒かあ。でも日本人離れした真美の顔に赤いワンピースはとても目立った・・・
色もとてもすけるように白くて赤いいろがよく映えた。バーの玄関に映子は待っていた、「お待たせ」「あれその服オニューなの?」「感じいいじゃない?」「さあ入ろう」・・・カラン・・・・店内は薄暗くジャズが流れていた・・・そこだけ時間が止まっている感じで、家具とかもすべて手製の木のぬくもりのあるものだった。さっそく店員が来て席に案内してくれた、2階立てで上ではジャズの演奏もしているようだった。「感じいいね」「うん、この辺にしちゃあしゃれてる」結局、ブラッデイーメアリーとレッドアイを注文したころからほろ酔い加減になってきて店内に流れるジャズの音楽にうっとりしていた。「マスターの顔みかけないけど?」「どうした?」「うーん、どこいったんだろうさっき買い物にいくと行ってでていったんだけど」
(ここのマスターね結構40歳っていう年だけど渋い)ふーん、男にあまり興味がなくなっていた真美にはピンとこなかったが映子がずいぶん気に入っているみたいだった。
カラン(あ、帰ってきた)・・・・・・・・・・