「桃花さんてすごく素敵な名前ね」「そうですね、良く変わった名前って言われます」「本名でしょ?」「はい本名です」「アシスタントをやっていてわからないことがあったら聞いてくださいねなんでも」「わかりましたいろいろわからないことだらけだから教えてくださいね」そうやって無事契約は済んで、残ったハーブテイをゆっくりすすっていた。元奥さんの名前は雅っていう名前だった、だから雅ってモデルクラブの名前が・・・・どう考えても高級クラブの名前みたいでなんだか違和感を覚えた。
アシスタントの子がいうには奥さんは元トップモデルだったらしい、ただ今目を患っていてなかなか仕事が思うようにはかどらないらしい。なんでもアメリカにロケに行ったときにテロにあってそれでガラスの破片が目にささったらしい。
そんなことってあるんだ、テロなんて自分とは遠いことだと思ってた。
だからサングラスをいつも離さないんだな彼女、ようやくサングラスのことも理解できた。色素の薄い目を彼女はしていた一歩間違うと外国人のような顔立ちをしていた。
奥まった瞳、少しグレーがかってた。それからしばらくいろいろ奥さんと世間話をした後モデルクラブをでた。仕事開始は来週の月曜日からだった、ただ単発でやるらしく喫茶店はそのまま続けることにした。モデルなんて本当にできるのかな・・・・内心好奇心と不安で一杯だった。すごく不安で不安でしょうがなかった・・・・
この細長い手と足が役に立つ、そしてこの高い身長も役に立つんだ。そう思ったら体がコンプレックスになっていた真美はなんだかうれしかった。
家に帰って早速映子に電話してみた「映子、行ってきたよモデルクラブ」「どうだった?」「なんかビルの5階が事務所できれいなビルだったまだ立ったばかりみたいな」「それでハーブテイ出してもらって、ねえ、映子奥さんの右目気にならなかった?」「アメリカで5年前テロが起きたの知ってる?」「そこに偶然居合わせて目をガラスの破片で怪我してそれで右目が悪いらしいの」「そうなんだ、いつも暗がりでわからなかったけど右目を・・・・・・・・・・・・・・・・」
「モデルやってたときに怪我したんだって」「そっか、真美もロケとか行くのはいいけど怪我とかしないでよ」「うん、大丈夫だよたぶん国内ばかりだと思うから」