昨日の空

カラン、バーに着いた。今日はお客さんが少ないいつもならまばらでお客さんがいるのに。マスターが言ってくれたカウンターに座っていつものレッドアイをのみだした。
少しづつだけどお酒の味がわかるようになってきた・・・・おいしいって感じるようになったんだ。でもいつもは結構にぎわっているのになあ・・・・・・・
「今日はお客さん少ないね」「うん、今日は向こうの町でお祭りがあるから夜から混みだすんじゃないかな？」「お祭り？」「うん、お祭りだよ」
へーお祭りなんてあるんだ。だからこんなにお客さんが少ないわけね・・なんとなくわかったような気がした。「マスターに相談があるんだけど」「何？いい話？」「うん、マスターの元奥さんにモデルに誘われちゃった」「モデル・・・・かあ」「大変な仕事だよモデルって」「肉体労働だし」「できるの？」「うん父親に相談したらやってみろって賛成してくれて」「じゃあ前の女房のところだし俺も安心だしやってみたらどうかな？」「できるかな私に？」「できるよ」（ただし厳しい世界だぞ）「そうだね、簡単な世界じゃないよね」「やってみたいなあ」「できるかな・・・・」「じゃあ明日吉祥寺のこの名刺の場所に行って、奥さんに会ってみる」「そうだねそうするといい」
カラン、お客さんが数名入ってきた。お祭りが終わったらしい・・・お祭りが終わった。だんだんバーがいつもの様に騒がしくなってきた・・・
（マスターともっと話がしたかったんだけど無理みたいだなあ・・）まあ明日また雇用かなここに、そしたら話できるかもしれない。「今日はもうマスターが忙しいみたいだし帰ろうか？」映子にそういって席を立った。カラン・・・
マンションに着くまでに時間があったからしばらくして助手席で眠ってしまった。
なんだか日ごろの疲れがどっと出てしまったみたいで。「ごめん、寝ちゃった」「知らないうちに真美ぐっすり眠ってたね」「うん、気がつかなかった」「ついたよ」「うん、眠い目をこすりながら真美はゆっくりシートを起き上がった」
「寒い、寝冷えしたみたいだ」「うん今日はゆっくり休んで」「うんありがとうお休み映子」「お休み」