いろいろと裕子の身の上話を聞いた、長野から上京してきたこととか。後弟が病気で亡くなっていて今は兄弟は自分ひとりだけになっているとか。結構苦労してきた子みたいでだからこんなに強く穏やかな笑顔を作ることができるんだって思った。
それから、しばらくして裕子は3時間目の授業に行くために別れた。
映子は相変わらず男友達が多くしゃべっている。「そっか裕子さん弟さんなくされたんだ」「気の毒だったな」自分でも真美は実際病気ではないけどバイク事故で恋人を亡くしている。人が死ぬのはつらいね・・・・・・・・・・・
人が死ぬのはつらい・経験済みだ。沖縄であったこと手帳のことをすっかり忘れていた、ただすごく不便な思いをしていた。あの手帳にはずいぶんいろいろなことが書かれているし、電話番号なんかも載っていたので困っていた。誰かひろってくれて届けてくれてないかな？（沖縄のホテルに電話してみた）無理だった誰も拾ってくれてなかった。「仕方ないか、新しいの買おうかな」これで手帳を落とすのは2回目だったあのマスターが拾ってくれたときみたいにはいかないらしい。
学校が終わって、バイト先に向かった。バイト先ではあの例のサガンの男性がまた来ていた、こんにちは。「今日はなに読んでらっしゃるんですか？」「女の一生」（モーパッサンか）本の趣味はとても会う。今日もロマンスグレーの少し白髪交じりの髪が太陽に照らされてとてもきれいだった。一言二言はなしてバイトにせいを出していた。
カラン、あれっ「こんにちは真美ちゃん」（マスターだ）マスターがバイト先に来てくれた。「こんにちは、バイト先に来てくれたんですね。」「違うよ落し物、これ君のでしょある僕の知り合いが沖縄で拾ってくれた」（偶然にしてはものすごく奇妙だった）「なんだかどうして・・・・・・・・・・・呆然と真美はしていた」「沖縄で落としたはずの手帳をどうしてマスターが？」「女性に会わなかったかい？」「女性？」
そう「女性」背の高い女性だけど・「ああっ、思い出していた」会いました。
「彼女が拾ってくれてここの住所の真美さんへということで届けてくれたんだよ」（でも話のつじつまがあわないなと思いながら深く考えるのはよそうと思って手帳が帰ってきたことを喜んだ。「とりあえずその人にお礼を言わなきゃ」「お礼はいいんだよ」「もう彼女はこの東京のどこかにいるはずだけど」