そして彼の誕生日は初めから会うつもりはなかった。

何ヶ月ぶりかに訪れた彼の部屋。

部屋に電気が付いていたら部屋の前に置いて帰るつもりだった。

でも電気が消えていたからまだ変えられていない合鍵を使って部屋に入った。


久しぶりに入った彼の家にまだ女の形跡がないってことを感じたことをよく覚えている。


そしてタバコを置き、ケーキを置きそっと部屋を後にした。


きっと・・・また会えると信じて。

早く会えることも信じて。