「そっか。起こした?」


「ううん、起きてたの・・・・。」


そう言うと沈黙に包まれた。

ここからどう切り出そうと悩んでいた。



「さっき・・・警察の人に話したよ。全部。」


「え??」


警察の人はもうここに来ていたのか。

たった1人事情を知る人だもんな、当たり前か。


「うん、話した。あの子・・やっぱり彼女だったんだね。わたしが・・・真斗の幸せ壊した・・・。」

そう言うと涙を何粒も何粒も零し、手で何度も拭っていた。

それを見ながら俺はポケットからハンカチを取り出し、それを渡した。

そして何も言えなかった。


「ありがと・・。ゴメン、本当に何をしても償いきれないって思ってる。あの日・・行かなければこんなことには・・っ・・ならなかったのに。」



そう言うと悠嘉はあの日あったことを1から話し始めた。