「いいよ、慎吾のこと好きな子とか紹介してもらっても・・・」


「なんだそれ。お前だって俺ほどじゃなくてもいい男だと思うぞ?」


俺ほどじゃなくてもって認めてるとこがまた・・・。

ま、当たりなんだけどさ。


「紹介はとりあえずいいや・・・。」

「で、まさかだけどこの後お前またフェアリー行く気じゃないだろうな??」


・・・・・・。

確かに俺はこの後またフェアリーに行く気満々だった。

だって昨日キョウカちゃんと明日も来るって約束してきたから。


「━━・・・お前も行く??」


この言葉を発した時、慎吾から大きくため息が漏れた。

それと同時に慎吾はセブンスターのタバコを火につけた。


「お前な、そこまでしてなんで通いたいんだよ・・・。彼女だったら全部ヤリ放題だし金もいらねーんだぞ?女作れって!!」


こう言うと吸っていたタバコを灰皿に置いて半分ほど残っていたビールをグイッと慎吾は飲み干した。


「わかってるけど・・約束したしな。」


そう言って俺も3分の1ほど残ってたビールを飲み干し、店員に生を2つとまた注文した。



「━━ったく。今日だけだぞ?付き合うのは。」


結局付き合ってくれる慎吾はやっぱりいい奴だと思った。

こいつは付き合いがいいし、話も合う俺の大切な同期。

真剣に同性の俺のことを考えてくれる男の友達は正直こいつが1番だと思う。



「わりーな。」


そう言って俺もマルボロのタバコをポケットから取り出して火を付けた。