そして強引に悠嘉を付き離した。


「っ・・ごめん、俺これ以上したら悠嘉のこと諦めきれ・・」

そんな俺の言葉を遮って悠嘉がまたキスをしてきた。

もう拒否なんて出来ない。


舌も絡ませ、手は自然と悠嘉の胸元へ。

指を動かし、やわらかいものを触った。

その時、唇が離れ悠嘉の声が聞こえた。


「諦めたり・・しないで。」


悲しく、小さな消えてしまいそうな声だった。



胸元に伸ばしていた手は無意識に引っ込めてしまった。


「え、何を??え・・なんで??」


「・・・・もう少しだから。やっぱり今日は・・寝よう。ごめんね。おやすみ。」


そう言うと勝手にクルッと俺に背中を向けた。


言いたくないんだろう。

でも諦めるなってあのことだよな??

好きでいてほしいってこと?

聞きたい、意味がわかんねー。

でもヘタレの俺は聞けない・・・。


「わかったよ。おやすみ。」


そう言って初めて後ろから悠嘉を抱きしめた。

それに驚いてこっちを向いた悠嘉をまた抱きしめた。




この夜、初めて近くで抱き合いながら眠った。

それだけだけど・・・。