でも悠嘉に乗り換えるって気はさらさらない。

香織ちゃんだって大切だったし、そんなこと簡単には出来ない。

死んでしまったけど俺はまだ、香織ちゃんの彼氏なんだ。


ただ、生きていてよかったって思ったのは俺のせいで2人も大切に思っていた子が死ぬなんて絶対に嫌だったから。

悠嘉だけでも助かって本当によかった。



「真斗・・・。」


そんなことを考えながら涙を流す俺の手を悠嘉も握り締めた。


久しぶりに感じた悠嘉の体温だった。