「全く…何をそんなに無理したんだ」 まだ160cm無い碧だが、担がれそうになったのを抵抗して自室に戻る。 ピピ。 「熱は──…39.4?」 苦しくて、何も言えなかった。 「直ぐ薬は効くだろうから…寝なさい」 分かる。 相手が、どう対応したらいいのか迷っているのを。 また息が上がる。 「──…うん…」 パタン。 安心した。 目を閉じる。 嫌な夢を、 見そうだと思った。