深夜、コンビニからの帰り道。

 通り抜けをしようと、立ち寄った公園で。

 不意に舞い降りた黒い羽に、

 少年――悠人はふと足を止めた。

 羽が地に落ちる前に、手にとる。


 烏ではなかった。

 烏の羽はこんなに黒くなく、

 また、こんなに美しくもない。


 首をかしげ、見上げた空に。

 悠人は、月を隠す影を見つけた。