あの日から、浩介が朝までここに居ることはなくなった。
隆志と、こうなった事は
浩介のせいではないのに
隆志の言葉を気にしているんだと思う。
仮に、浩介が原因だとしても
もう、そんな気回しはいらないのに。
だってもう
隆志は居ない………。
独りになってしまった狭い部屋。
相変わらず眠れないアタシは
手持ち無沙汰で携帯を手に取った。
もうずっと聴いていない、隆志の個別着信音を鳴らす。
独りの夜は
涙ばかり流れて困る。
アタシはこんなに
弱い人間だっただろうか。
ずっと独りで生きてきたのに
人のぬくもりを知ってしまった今はもう
独りの夜がどうしようもなく怖かった。
…………………早く朝が
来ればいいのに……………
そう願いながら
膝を抱えたら
もう自力で涙を止められなくなっていた。
朝が来るまでずっと…
