カチャ… 振り替えることもなく 俺に背をむけたまま 手を止めるユキ。 『……そんなことも分からなくなったの?』 「あぁ、今は正直分からないよ。」 俺の言葉に あはは、とユキが笑った。 「なぜ笑う?」 振り向かないユキの 背中に聞いた。 『だって笑いたくもなるでしょ?』 更に笑いながら話すユキの背後に近付きながら 「なぜ?」 そう聞いた途端だった…