出会ってまだ一年。 そんな男が 見返りも、恋愛感情もなく 名義を貸すだろうか? そんな男いるのだろうか…。 「それって、あいつユキのこと好きなんじゃないの?」 そう聞いたら ありえない、と笑われた。 「でも、そんな善人には見えなかったけど。」 『いい奴だよ?』 「どこが?ただの軽い男にしか見えなかったけど。」 俺がそう言うと、すぐに ニコニコと笑っていたユキの顔が 見る見る曇って行った。