レースの終盤に差し掛かり苦しそうな表情の陸くん。

反対に一生は涼しい表情でグングンと陸くんとの差を縮めた。


「……頑張れ」


最後まで見ていることが出来ずギュッと目を瞑る。


「キャーーーー!!!」


数秒後、大きな歓声が聞こえ恐る恐る目を開けると、膝に手を付きハァハァと肩で息をしている陸くんと額の汗を拭っている一生の姿が目に飛び込んできた。