「なんかよくわかんないわ。って、もうアンカーじゃん!!!」


あたしは愛の言葉にパッと顔を上げ視線を校庭に向けた。


「負けてる……」


陸くんのクラスの選手があたしのクラスの選手より一歩リードしている。


微妙な距離。


アンカー勝負になるのは間違いなさそうだ。


でもレースを見ていてもギャル集団の言葉がこびり付き離れない。