「陸くん!痛いよ……」


空き教室から出ると陸くんは人気のない裏庭にあたしを連れてきた。 


そして陸くんはあたしの腕をパッと離すと、 


「……痛かったよな。ごめん」


あたしの目を見ることなく辛そうな顔で謝った。 



陸くん……何でそんな顔するの………? 



あたしは陸くんの辛そうな表情の理由に気付くことができなかった。