”しょーぞー君”と呼ばれたのは、三笠祥三(みつかさしょうぞう)。港貴と同じ大学4年生。
少し長めの髪の毛は若干赤っぽく前髪を少し流している。切れ長の一重の目で薄い唇に高い鼻。祥三もまた身長は180センチ近くある。


「へぇ~っ、どの辺が?
相変わらず小っこいくせになぁ。」

「失礼な!!これでも、初めて会った時から1センチも身長伸びたんだからね!!」


空は、身長150センチの小さな女の子。髪の毛は肩につかないくらいのストレートで、色は黒い。目はぱっちりとした二重で、かわいらしい顔をしている。
いつも雅と歩いていると、皆が振り返るような美女コンビなのに本人達はまったくといっていいほど気付いてはいない。


「そういえば、2人ともなんでこんなところにいたの?大学ってこっちの道じゃないよね?」

「今日は昼から就職説明会なんだよ。で、それがお前らの高校と同じ方角だから、早めに行けばお前らにも会えるんじゃねぇかって訳で今ここにいんだよ。」

「そっか~。そうでもしないとなかなか雅にも会えないもんね。」
(こうちゃんは、雅に会いたくて来たんだな、うんうん。)


1人納得した様に、空は頷いた。


「そ・れ・で、くぅちゃ~~~ん??」


そんな空を遮る様に祥三は口を挟んだ。