「何かあたし達完璧忘れられちゃってるよね。」

「だな。あれであの2人付き合ってないのが不思議だよな。」

「本当だよね?お互い両思いなのになんでかなぁ?
傍から見たら美男美女カップルなのに。」


呆れ顔で2人を眺める空達。

雅は、身長が170センチあって、細身。ボブカットの髪型で、少し明るめの茶色。目は少し切れ長なものの、きつい印象はなく美人顔でとても高校生とは思えない程の容貌である。


一方、”こうちゃん”と呼ばれたのは藤原港貴(ふじわらこうき)で大学4年生の22歳。
短めの黒い髪で、少しふわっとした髪は柔らかさを感じさせる。ぱっちりした二重の目で、身長は180センチ近くある。
どちらかというと可愛い印象が強いが、話してみるとなかなか毒づくことも多く、見た目とのギャップが激しい。


「しかしもう、こうちゃんも22歳かぁ~。初めて会ってからそんなに経たないのに随分久しぶりに会った感じがするよ。」

「初めて会ったときから1年は経つもんなぁ~っ。」

「しょーぞー君もそうだよね。」

「あぁ、お前はあん時から何も変わっちゃいないけどな~。」

「むぅっ!失礼な!!
あたしだって少しは成長したよ!!」


からかい気味の口調に空は言い返す。