部活にも入っていないから、午前中で学校を出る。
でも、帰りたくないから帰り道の途中の小さい公園のベンチに座った。
古傷は痛まない。
手首を見る。
「…何してんだか。」
「何が?」
呟いた声に、問いかけが来る。
私は驚いて、声のする方を向いた。
紅い髪と黒い髪。
そこには、ロングの髪を持つ二人がいた。
紅い巻き髪とピアス。
長い黒い髪と白い肌。
優等生と不良の容姿。
「リスカの痕ってこうなるんだ。」
黒髪の方が、私の手首を見る。
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