私は揺れるブランコを見ながら、亜利哀に尋ねた。 「幼なじみなの?」 桜の蕾がつく樹。 人は命を儚いものとする事が多い。 「まさか。あんな馬鹿みたいなのが近くにいたらあたしの歴史が疑われる。」 いつもの如く酷い言いぐさだった。 「じゃあ、茨から亜利哀に話しかけたの?」 「睨み合い。」 え?と私はギョッとした目で亜利哀を見てしまった。 「目、怖いんだけど。」 クスクスと笑われる。