…王架がいつまでも寝ているから心配になった。
授業、あるんだぜ?
王架は意外と真面目だから授業はさぼることはない。
授業まであと20分。

「…しょ…ぅ」

「え…?」

王架が俺の名前を呼んだ気がした。
小さな声で。

「やだ…暗い。怖いよ。」

そして王架の瞳からしずくが垂れた。

怖い夢でも見ているのか?

俺が…いるよ?


泣いている王架に近寄って俺は瞳から垂れている
しずくをそっとなめた。

しょっぱい味が…した。