冷たい空気が、頬を叩く。
「…わぉ。スゴい話聞いちゃった…。」
額に汗をうかべながら、アダムは口角をあげた。
「今まで続いてきたものの変革…ってヤツ?初の男メドゥーサ、初の戦争参戦?
んで、この始末…。これが終焉の舞台…ねぇ?」
「諦めなはれ。神はんのお導きや♪」
ガイアが無邪気な笑顔をこぼした。
「運命論?神の言うことなんて信じる質かよ。」
アダムの顔が無意識にゆるむ。
ガイアが微かに笑いをこぼす。
「先代メドゥーサが死にはったのも、今のメドゥーサが男なんも、ウチ等がエデンにおるんも…偶然…」

ガイアが天を仰いだ。
段々と闇が押し寄せてくるエデンに、微かに茜色の光が差し込み、ガイアの頬を照らす。
それを横目にみたアダムは、煙でむせ返った。

片手で覆った顔が微かに夕焼けに染められていた。

落ち着きを取り戻したアダムも、横を見ないように顔をあげ、微かに差し込む光を見つめた。


…偶然か…。それとも…