しばし無言が続いた。
…が、不思議と気まずさはなく、むしろこの静けさが居心地がよかった…。
さすがに、このままじゃ眠ってしまいそうだったノアは、さっきから気になっていたコトをメドゥーサに聞くことにした。
「ねぇ、アンタ・さっきこの木の実を食べるな!って言ってたじゃない??この木の実って一体なに?」
メドゥーサはゆっくりと目蓋を開くと、ノアの指先にある真っ赤な木の実に目を向けた。
「なんだ…。やっぱオマエ気付いてなかったんだな。
あれは『知恵の実』。アダムとイヴが食べて原罪のきっかけになったヤツだよ。」
「えっ…。」
ノアの表情が固まる。
「じゃあ…ここは…」
メドゥーサがまだ痛む体を起こして、無表情のまま話はじめた。
「そ。ここが『エデンの園』。大洪水で沈んだハズのね。」
メドゥーサは天上を見上げた。青々とした空に点々と浮かぶ雲が、遥か彼方に見える。
ハッキリ眺められないのは、この大樹の枝葉のせいである。
「どうやら、僕らはあの爆破で偶然ポッカリあいたこの大穴におっこっちまったらしい。
運が良いのか、偶然なのか、はたまた…」
木漏れ日がさして、メドゥーサの顔が照らされる。その表情は、微かに笑みをこぼしていた。
「運命なのか…。」
「運命…」
自然と、視線がメドゥーサにむかう。
静けさのなかに、微かな風の声が耳に流れ込んでくる。
ゆっくりと下ろされたメドゥーサの視線が、ふとノアとぶつかると、ノアは慌てて視線を落とした。
何故か体が熱い…
火照る体を、空から吹き込んでくる風が優しく包み込んだ…。
…が、不思議と気まずさはなく、むしろこの静けさが居心地がよかった…。
さすがに、このままじゃ眠ってしまいそうだったノアは、さっきから気になっていたコトをメドゥーサに聞くことにした。
「ねぇ、アンタ・さっきこの木の実を食べるな!って言ってたじゃない??この木の実って一体なに?」
メドゥーサはゆっくりと目蓋を開くと、ノアの指先にある真っ赤な木の実に目を向けた。
「なんだ…。やっぱオマエ気付いてなかったんだな。
あれは『知恵の実』。アダムとイヴが食べて原罪のきっかけになったヤツだよ。」
「えっ…。」
ノアの表情が固まる。
「じゃあ…ここは…」
メドゥーサがまだ痛む体を起こして、無表情のまま話はじめた。
「そ。ここが『エデンの園』。大洪水で沈んだハズのね。」
メドゥーサは天上を見上げた。青々とした空に点々と浮かぶ雲が、遥か彼方に見える。
ハッキリ眺められないのは、この大樹の枝葉のせいである。
「どうやら、僕らはあの爆破で偶然ポッカリあいたこの大穴におっこっちまったらしい。
運が良いのか、偶然なのか、はたまた…」
木漏れ日がさして、メドゥーサの顔が照らされる。その表情は、微かに笑みをこぼしていた。
「運命なのか…。」
「運命…」
自然と、視線がメドゥーサにむかう。
静けさのなかに、微かな風の声が耳に流れ込んでくる。
ゆっくりと下ろされたメドゥーサの視線が、ふとノアとぶつかると、ノアは慌てて視線を落とした。
何故か体が熱い…
火照る体を、空から吹き込んでくる風が優しく包み込んだ…。